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働く理由  視点を切り替える

前回のブログでも紹介させていただきましたが、哲学者の鷲田清一様が書かれた「くじけそうな時の臨床哲学クリニック」という本から、仕事に関して書かれている記事から一部分抜粋して紹介させていただきたいと思います。

「働く理由」

昔はたぶん働くための理由を考えなくて良かった。というか、そんなことを考える余裕はなかった。貧しくてその日その日を食べていくのに必死だったから。家族を養わなければいけないとか、親を助けなければいけないとか、明らかに家族という存在が背景にありました。家族という集団の凝集力が強いと、自分も家族の一員として何かしなければいけないという気持ちになる。それだけで働く意欲が湧くんです。ところが今は、不況といいながらも、会社に入っていれば別に飢えるわけではないし、自宅から通っていたら、寝るのと食べるのは困らない。

今は家族の凝集力が弱まってきている。家族とか地域とか中間集団がくっきりした顔立ちをしていたら、社会の中での自分の位置がはっきり見えるけれど、メディアとか都市をとおして、一人ひとりが、いわばじかに、社会に神経を接続させるようになったので、社会という大きな空間にいきなり個として漂流しているようなぐあいになった。なんか自分のやったことが、この社会でどういう影響をあたえるのかとか、誰のために働いているんだろうとか、働いたことによる成果がどのように現れるのかとかが、見えにくくて、手応えがほとんどないでしょう。

だから、「この社会の中で、自分はいったい何のために生きているんだろう」

「自分の役割はなんだろう」と考え込んでしまう。

こんななかでやりがいを見つけるのは、確かに大変である。

「視点を切り替える」

人間って恋愛が好きでしょう。テレビでも恋愛ドラマばっかりだし、恋愛願望は死ぬまで続いて、介護施設に行っても異性の取り合いをやったりする。

なぜだと思いますか。それは恋愛がこの世の中で、自分が代わりがきかない人間だということをわからせてくれる唯一の経験だからです。「あなたしかいない」ということを、他人に言ってもらえる唯一の経験なんですよ。恋愛の三角関係で結ばれなかったほうが傷つくのは、「私でなくてよかったんだ」ということをはっきり突きつけられるからです。

代わりがきかない経験ができる場所は、恋愛以外では、家族が本来そうなんですが、思春期には家族がうっとうしくなって離れていってしまう。それでも、「おまえは代わりがきかない」ということを人間は言ってもらわないとダメなんです。仕事もそれと同じで、「代わりがきかない」と確認できれば、それだけでやる気になれる。

だから仕事の喜びを考えるとき、自分のことばかりでなく、他人にとってどういう意味があるのかを考えたほうがいいんです。「自分はだれか」ということと、「だれが自分を必要としてくれているのか、認めてくれているか」ということは結びついているんですから。

~中略~

会社でもそういうところはあるでしょう。上司に「ありがとう」といわれると、「わたしがいなきゃだめかな」と思っちゃう。それがすごくわかりやすいかたちで現れている。「自分が休んだら、出社しなかったら、きっと誰かが困る」と思えたら、それだけで仕事をする意味が感じられて、仕事が楽しくなる。そんな見方をちょっとしてみたらどうかな。

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研修会に参加しました。

難病患者支援従事者基礎研会に参加させていただきました。

認知症の勉強会へ参加する機会は多くありましたが、

難病について学ぶ研修会に初めて参加しました。

病気についてもっと詳しく勉強して、

在宅生活を安心して過ごせるような

支援ができるようになりたいと感じました。

勉強することはたくさんありますが、

少しずつレベルアップしていきたいです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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